横浜の閑静な住宅街に一戸建てのオーナー宅があります。
新しいお宅ですので既存配線は古くないのですが、周囲の電界強度も高く、既存分電盤の隣にAV専用分電盤を増設し、2階部分にあるAVルームに専用回路を2回路(3コンセント)増設し、周辺ノイズ対策と低インピーダンスのAV専用回路の施工を心掛けました。
同時にサウンドスフィアボードを使用した室内の調音も行いました。
また将来プロジェクターも楽しみたいと仰るオーナーの意向もあり、1回路増設可能な分電盤を設置しました。
AV専用回路増設後は、小型ブックシェルフスピーカーとは思えない豊かな音場が広がり、今後の機器ステップアップに対しても万全の回路状態になりました。
神奈川県在住の24才の男で、六畳の自室で主にオーディオ(2ch)と
音楽作成を行っています。
システムは・・
【SP】 ELAC 310Jet
【Pre Amp】 Marantz Pro AF-01
【Power Amp】Marantz Pro PA-02×2
【DAC】Lavry Engineering Lavryblue
【PCトランスポート】(Cpu) Turion64 (MB) MSI K8MM-V (Sound Card) Rme Digi96/8 PAD etc・・
【アナログプレーヤー】Roksan Radius 5
【MC針】My Sonic Eminent Eminet
【昇圧トランス】My Sonic Eminent Stage202
【フォノイコライザー】Shelter Model 206
【ヘッドフォン】Sennheiser HD650
【ヘッドフォンアンプ】HDA-5210
金銭的に余裕がない中で如何に良い環境で音楽作成やオーディオを出来たらと
常日頃考えておりまして、特に音楽を正確にモニターしたいという事を重きに考
えていました。
そこで必ず出てくる問題として【電源】と【調音】だと思います。
自室のコンセントも全てホスピタルグレードの物に交換したり、電源ケーブル等
を替えてみたり、吸音材を張ったりと素人が出来る限りの事はしましたが、中々
理想のモニターorリスニング環境には遠いな・・と感じる日々でした。
特に解像度や音のスピード感に関しては非常に不満を持っていました。
やはり根本的な問題としてブレーカーや屋内配線自体を変えたいという欲求が出
てきました。
そんな中ネットを通じてEMC設計さんの存在を知りました。
今年の2月頃に鈴木さん宛にAV用の仮配線の実験を依頼をし、実際に試した結果
専用ブレーカー一つから全ての機器の電源取ると言う極めて無茶な事を行ったの
ですが、それでも音の鮮度の高さや低音出方からかなりの向上を感じたので、今
回の電源工事を行おうと決意致しました。
その際に自室でのシステムの音を聞いた鈴木さんの感想として、「ラジカセの音
の延長だね」との事でした。
これが後に非常に的を得ていたことは知る由もありませんでした・・。
我が家は一戸建ての住居の二階、六畳の自室にAVルームがあり、その真下の一階
台所にブレーカーがあり、今回はそのブレーカー右手に2個のEMCdesignスペシャ
ルブレーカーをつけたAV用分電盤を設置し、そこから外壁を這わす形で二階の自
室に配線するという形でした。
自室の部屋のコンセントはEMC特製のコンセントボックスとノイズ対策コンデン
サを各コンセントにつけた物を3つと言う内容です。
またそれ以外に家全体のコンセント、スイッチの末端をツイスト+磁性体の排除
を行い、電界強度を下げ、調音材としてサウンド・スフィアボードを設置、パ
ワーアンプの電源ケーブルをEMC特製シールドに交換と言う内容でした。
当日、現場に来て頂いた鈴木さんとnaoさんのお二人で作業を行いました。
作業自体は11時過ぎから始まり大体18時頃には終わりました。
工事自体を見ても非常に丁寧かつ迅速で、配線等色々と相談しながら行っていき
ました。
特にコンセント+スイッチの末端処理と金属プレート等の磁性体排除の作業は本
当に地道で大変な作業と思い、手際の良い配線処理を見ていくと下手に素人が手
を出してはいけないと思いました。
そしていよいよ音出しです。緊張しました・・。
当時お持ちいただいたwadiaのトランスポートとDACの組み合わせで聞きました。
最初の印象は「秋○原の酷いオーディオ店の音」・・まるでステレオ感が無く、
低音も緩々でこれは・・と正直思いました。
鈴木さんからもまだコンデンサや輻射吸収材、配線部材のエージング前等もあっ
てしょうがないとの事でした。
その後鈴木さん達がお帰りになられた後、飯を食ってもう一回聞いてみました。
すると先程よりも立体感が出て低音も締まっていました。
その日は疲れてしまいそのまますぐに寝てしまいました・・。
翌日、出勤前に再度音出しをしたところ激変が待っていました・・。
目の前で演奏しているような立体感、弾むような低音、位相が揃った感等・・今
まで聞いた事のない音がElacから出てきました。
今回の工事でかなり変わるだろうーと思いましたがここまで根本から変わるとは
と思いました・・。
その後帰宅してから再度音出しをしたところまた向上しており、もっと音が前に
出てくる様になり、更に位相があってきた感を受けました。
工事後3日目に鈴木さんに電話で今回の工事に対しての感謝と激変をご報告させ
て頂いた所、「まだ変わるよ!」と嬉しいお言葉を頂きました。
また音楽作成の面では音の立体感が掴め易くなった為、適切なパンニングがやり
やすくなり、作業していても非常に楽になりました。
特に音の存在感が出た事が非常に驚きました。
どの音楽もそうですがこの要素を基準にモニターしていくので、これが掴めると
掴めないとでは全体のバランスががらっと変わっていきますので非常に重要だと
思います。
工事後5日目ぐらいには逆に音の情報量が増えた分、SP近くの音が反射してしま
う事に気付き、リスニングポイントのリアに置いていたサウンドスフィアをSPの
両側近くに設置するとこれまた立体感が出てきてもう気持ち良過ぎです・・
その時頭に過ぎったのが鈴木さんの「ラジカセの音の延長だね」と言う言葉でした。
工事前はまさにそうだったなと思いました・・。
この音を前にすると余計納得してしまいました。
そして「更にSSボードを追加すれば」の悪魔の囁きが・・。
電源ケーブルも全機器にEMC特製のシールドケーブルを今後は使用したいです。
今回の工事を通して思ったのが、本当に電源を改善しない限りなにをやっても変
化は小さいと思いました。
そして調音を含めた全体的なバランスが本当に必要なんだなと痛感しました。
またオーディオをやっている人間としてはまだ金銭的にも知識的な部分でも未熟
な自分に対して、一つ一つの質問に対して丁寧に答えていただき、かつ適切な改
善案を提示して頂けた事に非常に感謝しております。
自分の年代はI POD等の手軽なデジタル機器が主流になっており、殆どの同世代
の者が良質な音に触れていない現状だと思います。
同じ音楽繋がりの人間にも今回の事を紹介していき、良質な音に触れて欲しいと
思いました。
知る事が本当に大事だと思ってます。
そしてどこでも良い環境で音楽できればと思います。
今後は調音も含め鈴木さんと相談し、映像にも手を出したいと思っています。
今AV専用ブレーカーには空きが一個あり、そこに映像専用のブレーカーを設置た
いと将来的には考えています。
工事の際にマランツのPJを持って頂きその大画面に驚嘆し、いつかは・・と思っ
ています。
鈴木さん、naoさん、EMC設計の皆さん本当にありがとうございました!!
今後とも末永く宜しくお願いします!!